群馬県太田市の一級建築士事務所「Shinkichi design」代表のシンキチです。
先日赤城山を登ってきました!小雨が降る中の登山でしたが、良いリフレッシュになりました。
さて、第二回目は「巾木」についてお話ししていこうと思います。
巾木とは?
巾木と書いて、「はばき」と読みます。床と壁の境目に取り付ける、細長い部材です。
家づくりに関わらないとなかなか聞かない用語ですが、最近はインスタグラムなどのSNSのおかげでかなり浸透してきたように感じます。
ですがこの巾木、SNS界ではどうやらあまり好まれていない様子。
その理由は大きく2つ見受けられます。
・掃除がしづらい!
・悪目立ちする!
上の画像のように、装飾のあるタイプも多く
また色も限られた中からしか選べないことも多いので、みなさんの意見も納得です。
巾木の上にもホコリが溜まるんですよね。
「じゃあ巾木をなしにしちゃえばいいじゃん!」
そういうお声もたくさんいただきます。
ただ、つくる側からすると、すんなりイエスと言えないのです。。。
なぜ巾木が必要なの?
邪魔者扱いされている巾木ですが、存在するにはちゃんと理由があるんです。
その理由とは
・壁を守るため
・美しく仕上げるため
巾木が付く位置は、足や掃除機がぶつかって傷や汚れが付きやすいので、木材などでガードすることで壁紙を保護しキレイが長持ちします。
また壁と床の境目は、温度や湿度で収縮する分を見越して少し隙間を開けて施工します。
その隙間を隠すことで、ゴミが入るのを防いだり、仕上がりを美しく見せます。
このように施工の面からはもちろんですが、実は巾木は家にとって強い味方なんです。
存在意義は分かったけど、どうしても目立つのが気になる、、、
では、目立たなくする方法をいくつか挙げてみましょう。
巾木を目立たなくするには?
まず、一番シンプルな方法は「色をホワイトにすること」。
これだけでも目立たなくなります。
どうでしょう?
メインの壁紙はホワイト系を選ぶ方が多いので、巾木も色を合わせると壁に馴染んで目立たなくなります。また、壁面積が広がって見えるので、天井が高く見える効果も。
もう一つ、「色を床に合わせること」でも目立たなくなります。
こちらは床面積が広がって見えるので、重厚感が増しますね。
メインの壁紙をクリームがかったホワイトやライトグレーなどにする方におすすめです。
あえて巾木にアクセントをつけるパターンもあります。
今回は目立たなくする方法なので詳しい説明は省きますが、比較すると分かりやすいので画像を載せておきます。
アクセントクロス部分の巾木は?
メインの壁紙がホワイトでも、アクセントに一面だけ壁紙を変えている場合
その色柄によっては、さきほど挙げた方法が効かないこともあります。
この場合は巾木を壁と近い色に塗装したり、ソフト巾木という塩化ビニール素材のカラーが豊富な巾木を使用することで解決できます。
巾木の大きさが気になる場合は?
そもそもゴツイのが気になるという方には、コンパクト巾木を使うのがオススメです。
スリムでスタイリッシュな巾木を出しておられるメーカーさんもあるので、そういった製品を採用するとすっきり見せることができます。普及品に比べ2/3~1/2の大きさになります。色はホワイト・ブラック・シルバーあたりの展開です。
「どうしても巾木レスにこだわりたい!」という上級者さんには、入り巾木・目透かし巾木という納め方もあります。(詳しくはまた、別の記事でまとめたいと思います)
職人さん泣かせな施工でもあるので、施工費は割増になりますが
ここが一番のこだわりポイント!という方は一度ご相談してみてはいかがでしょうか。
巾木のお掃除について
巾木の不人気ポイント、掃除がしにくい点について。
我が家で使っているお掃除グッズをご紹介します。
①日常の掃除はクイックルハンディで
基本は伸縮タイプのクイックルハンディで、気になったらホコリを取ります。
伸ばした状態で手に持ち、歩きながらスーッと添わせるだけ。
②大掃除の際は「ハケ」が活躍
しゃがみこんで掃除をするタイミングでは、ペンキを塗るときに使うハケが良い仕事をします。ほどよいコシのある毛がうまくホコリを落としてくれますよ。
巾木のまとめ
・巾木は家を長持ちさせるためには必要なもの
・色をしっかり選ぶことで、目立たなくできる
・サイズの小さいものや、カラーが豊富なものもある
選択肢はいろいろありますが、まずは「あなたにとって」どれがベストなのかを
見極めることが大切です。
目立つと言われるサイズの巾木がたくさんのメーカーで採用されるのには、見た目と性能の両立というしっかりとした理由があります。
シンキチデザインでは、住む方にとってベストな家づくりをサポートいたします。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
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