群馬県太田市の一級建築士事務所「Shinkichi design」代表のシンキチです。
最近筋トレをしてもあまり結果が伴わないのが悩みです。ダイエットのように停滞期ってあるんでしょうか?
だいぶ間が空いてしまいましたが、第三回目は「間取りの流行り」についてお話ししていこうと思います。
オーソドックスな間取り
みなさんの家はどんな間取りですか?
古くからの日本家屋では、”田の字型”と言って、上から見たときに漢字の田の形になるように、中央の柱を囲む4つの部屋がふすまで仕切られているような間取りが多く見られました。
玄関は引戸で広い土間があり、靴を脱いで上がる床の部分は今と違ってちょうど腰掛けられるくらいの高さ。近所の方がちょっと寄ったときなどに、ここに座ってお話をしたりという使い方をしていました。
少し前の日本の間取りのオーソドックスといえば、玄関を中央にして右にLDK。左に和室、その北側に水回り。玄関から階段が見えていて、2階へ上がると主寝室と子供部屋。
こんな形が良く見られたのではないでしょうか?
実家の間取りがそんな感じ、という方も結構いらっしゃるのでは。
この間取りが流行ったのにはやはり理由があって、玄関わきの部屋がおじいちゃんおばあちゃんの部屋だったり、応接室、仏間、子供部屋、あるいは主寝室で2Fがすべて子供部屋、といったように、いかようにも使えるという点で多くの方にとって大変便利だったんですね。
ただこの間取りも、ここ数年でだいぶ少なくなってきました。
では、今の流行りの間取りとはどんなものでしょうか?
流行りの間取り
もしかしたら、このブログを読んでいるみなさんはきっとSNSをご覧になっているので
よ~く知ってらっしゃるかなとは思いますが
今現在の流行りの間取りはずばり
・ランドリールーム:洗濯専用の部屋
・ファミリークローゼット:家族の服などを1か所にまとめる収納
・ワークスペース:家族みんなで使えるデスクスペース
のある間取りです。
例えばこんな感じ
ただいま~と帰ってきたらそのまま洗面室へ行って手を洗い、ランドリースペースで汚れた服を脱ぎ、ファミリークローゼットへ荷物をしまってリビングやキッチンへ。
またキッチンからはランドリー・洗面室・ファミリークローゼットへのアクセス良好。
ダイニング脇には家族で並んで使えるデスクカウンター。
ほんの少し前までは、ここにプラスして
・ただいま手洗い(玄関すぐにコンパクトな洗面台があること)
・小上がりの畳スペース
が入っていたように思います。
小上がりの畳はヌックへと形を変えて流行しているように感じていますが、ただいま手洗いは個人的な感想ではだいぶ下火になってきたと感じています。
※ヌックとは:こじんまりした居心地の良い空間のこと。読書スペースやキッズスペースとして作る方が多い印象です。
なぜ流行っているのか?
・ランドリールーム
・ファミリークローゼット
・ワークスペース
この3つが流行っている背景としては
・共働き
・家事の時短、効率化
・在宅ワーク
やはりこの3点です。
ご夫婦ともに仕事をされている場合、家事にかかる時間を少しでも削減してリラックスの
この3点がライフスタイルに当てはまる方は、上で挙げた3つのスペースをほとんどの方が「欲しい」と思うのではないでしょうか?
流行る、というのはニーズが多いということ。
ニーズが多いというのは、当てはまる方が多いということです。
流行りの間取りにすれば後悔はない?
「流行っているから」「インスタで見た家が素敵だったから」「憧れる!」
こういった理由で流行りを取り入れる方も多いです。
先ほど申し上げたとおり、流行るというのはニーズが多いので、大体の方はそれでも問題ありません。
ただし、せっかくの注文住宅ならばもう一歩踏み込んで考えてみることをお勧めします。
例えば「ただいま手洗い」のケースで考えてみましょう。
玄関で靴を脱いですぐのところに手洗いがあるのは、確かにとても便利です。
ただしあなたのライフスタイルでは、帰宅して玄関から上がったところですぐ手を洗いますか?
今までたくさんのお客様とお話すると
「持っている荷物を定位置に置いてから洗いたい」
「コートを脱いでから洗いたい」
「買い物袋をキッチンに運んで、いつもそのままそこで手を洗っている」
「子供と一緒に手を洗うので、並んで洗える広さが欲しい」
そう、そもそもそんなに玄関に入ってすぐ洗わない人が多いんです。
せっかくつけたのに使わなくなってしまうのではもったいないですよね。
ライフスタイルは様々です。
家づくりは流行りや憧れだけではなく、しっかりと自分の生活に落とし込んでイメージしてみるのが大切です。
迷った時はぜひ「間取りのセカンドオピニオン」を!
今まさに打ち合わせ中のあなた
「本当にこの間取りで大丈夫かな」と不安になっていませんか?
「もっと使いやすい間取りがあるんじゃないか」と思っていませんか?
そんな時はぜひシンキチデザインを思い出してください。
家づくりが楽しいものになりますように。
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